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【BCP/BCMってなに?】BCPセミナーに参加しました!!

 

 7月の豪雨災害やその後の台風と、私たちの日常生活を維持する事が困難な日々が続きました。
季節が変わった今でも災害の爪痕は深く残っており、災害前の日常に戻れぬ地域も未だ多いです。

 

 私たちが本拠地を置く広島は地理的な理由から災害が少ない地域だと言われてきました。しかし、今回の災害をうけて、私たちは災害に対する考え方を改める必要があると分かりました。被害を最小限にするためにも、仕事や私生活において災害前と災害後でそれぞれ出来る対策を考え、実行しなければいけません。特に会社という大きなコミュニティが被害を受ければ、その中に所属する人々全員の生活の存続が危ぶまれます。その為、会社は従業員とその家族の生活を左右する立場にあるという事を理解し動かなければなりません。また、会社という大きな規模だからこそ出来る対策方法があるはずです。

 

そんな中、近年注目されている『BCP』や『BCM』はご存知でしょうか?

特に今年は深刻な被害を与えた天災が多く、耳にする機会も増えました。

 

弊社でもBCPの策定・実行に取り組んでいるのですが、人によっては「BCPってなんじゃそりゃ?」という事もあるかと思いますので少しまとめてみました!

 

 

■BCP【事業継続計画】ってなに?       

災害等により事業活動が中断した場合に、優先すべき重要業務をあらかじめ決めておき、許容されるサービスレベルを保つ、または目標とする期間内に復旧するための計画。また、災害の種類や規模によって対応も変わるので、数種類の計画を用意する事が理想的。BCP策定と同時に被害を最小限に抑える為の防災についても考えなければならない。

 

■BCM【事業継続マネジメント】ってなに?    

BCPの策定から運用・見直しまでの取り組みをPDCAサイクルにより段階的改善を目指すマネジメント手法。段階の数や構成は会社によってさまざま。BCPの作成に終わりはない。

 

 

■その他、BCP/BCMを紹介している外部サイト   

BCPってなに?動画で解説!-neverまとめ

BCP動画解説-日本商工会議所

BCPとは-中小庁

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ポイント1 BCPはどんな災害を想定すべき? 

 

天災系・・・台風、洪水、地震、豪雨、等々(オフィスや自宅への被害が想定される。)

 

ウィルス系・・・新型インフルエンザ、等々(人体への被害が想定される。)

 

災害によって対策内容は大きく異なります。天災系とウィルス系を想定したBCPを1つずつ用意する事が出来ていれば、地震や洪水、新型インフルエンザや未知のウィルス等、災害が異なっても共通した対応方法が多く比較的柔軟に動く事が出来ます。そのため、多くの企業がまずはこの2つのBCPを用意します。

 

ポイント2 BCPの流れってなに? 

 

災害に応じたBCPを発砲し段階的に対策をとります。

 

基本的な段階

①情報収集・・・・被害やインフラの状況、社員の安否を確かめる

②意志決定・・・・状況と人員から復旧すべき業務を絞る

③対策&対応・・・取引先に業務状況を伝える、業務の復旧に取り組む

④進捗管理・・・・復旧や社員安否の課題&対策を記録&実行する

①に戻る

 

ポイント3 業務復旧は「時間」と「レベル」が重要

 

BCP策定の段階で復旧すべき業務を会社的地域的観点から決めておきます。そこで重要なのが「どのくらいの時間でどの程度のレベルまで復旧させるのか」という点です。従業員も取引先も一番気になるポイントです。

 

人員も限られた状況で、社内的・社外的業務の中から会社を存続するために必要な業務を抽出します。また、会社として地域への貢献も考慮するのか否かも決めておかなければ、災害時に混乱を招く原因となってしまいます。

 

抽出した中から優先して復旧させる業務を決めたならば、次は「どのレベルまで復旧させれば最低限回す事が出来るか」を決め、次に「そのレベルまで復旧するのに必要な時間」を決めます。

 

そうして業務の復旧内容を突き詰める事で、取引先に業務の進捗状況を報告したり、一時的に仕事をお断りする場合もスムーズに遂行が出来ます。もしもの時に真摯でスマートな対応が出来ると信頼関係も深まりますよね。

 

状況によって復旧できる業務や時間、そしてレベルは変化すると思いますのでBCPも複数のパターンを用意しておきたいですね。いざという時に直ぐに行動に移せるようなBCPを目指しましょう!

 

ポイント4 社員の安否の確認方法、災害時の情報伝達 

 

災害時はいかにスムーズに社員の安否を確認、業務指示が出来るかが会社存続の鍵となります。

そこで安否確認アプリがその役に立ちます。

 

アプリでは社員にメッセージを発信したり、現状の確認を行う事が出来ます。スマホを社用携帯として利用している会社は低コストで導入できるので良いですね。大企業の中では自社でアプリケーションを用意している会社も多いそうです。また、社用携帯がガラケーだったり、ない会社の場合もメールでの通知、現在地の確認が行えるサービスを利用できます。

 

BCPは決して業務のためだけに策定するものではありません。アプリケーションも様々な用途が想定されており、危険な状況だったり通勤に時間が掛かる場合は自宅待機を指示したり、オフィスの食料や予備バッテリーを利用できる事を周知させたりと、様々な使い道があります。

 

 

ポイント5 BCPと防災は異なる

BCPは災害が発生した後に事業を効率的に復旧させるためのシステムです。対して、防災は被災を最小限に抑える為の事前準備です。防災で社員やオフィス・データ等を守るように準備をしておくことで、後々のBCPで求められる復旧のハードルが低くなり、また、作業もスムーズになります。つまり、BCPだけではなく防災も徹底することが理想的といえます。

 

ポイント6 防災でBCP遂行時の人員やコストを抑えることが出来る

資料の散乱、機器の故障、情報伝達の混乱、食糧の枯渇・・・災害では会社の中だけでも様々な被害が予想されます。それぞれ防災措置をとり被害を抑える事で、その復旧は必要なくなるかもしれませんし、人員もコストも他の作業に割く事が出来ます。特に災害時は人員の確保は難しく、もしかすると社員の安全を考えると下手に出社をさせない方がいいかも・・・なんて場面もあるかもしれませんね。いかにBCPに必要な人員を抑えるように事前に準備をしておくかが事業復旧の近道になります。

 

防災オフィスについて紹介している外部サイト

「もっと整頓しておけば」を防ぐためのオフィス防災の基本 – みんなのBCP

 

ポイント7 日々の訓練をしなければBCPも機能しない

大企業はもちろん、最近では中小企業でも年に数回BCPの実施訓練を行っているそうです。訓練を行わなければ、本当に災害が起きた時に何をしたらいいのか分からなくなりBCPも機能しません。また、訓練を通してBCPのマイナスポイントや改善点がみえたり、施設・備品の劣化に気付くことができます。さらに、非常食や防災グッズを定期的に棚卸し、欠品や故障がないようにしましょう。

 

ポイント8 まずはBCPを作ってみよう!

BCPは会社によって作りが異なります。業界や業務内容、基幹システムが異なるからです。

自社にあったBCPでないと、いざという時に機能しにくくなってしまいますので、時間が掛かったとしても自社独自のBCPを作成するようにしましょう。

 

作り方に正解はありません。「災害のときはコレはこうしたいな」というフワッとした箇所から手を付けるといいでしょう。

 

 

<弊社の取り組み>

 弊社は食品物流というインフラ的役割を担っています。防災や災害後の対策について、いままで少しでも早い段階で配送を再開出来る様に努めて参りました。しかし、今回の豪雨災害で中四国の道路が機能しなくなる等の致命的な被害をうけ、現在の対策内容では至らない部分が有ると痛感しました。そうして、更に本格的な防災・復旧作業を目指す為に理研産業様主催のBCP/BCMセミナーに参加いたしました。

 

 

【以下、セミナーの感想】

セミナーでは、経営コンサルティング会社によるBCPの専門知識を率いたお話や、大手IT会社のBCP事業部様による『実際に策定しているBCPや防災』についてお伺いしました。双方とも業務復旧の段階といった基本的な部分から、社会的・地域的観点から会社が取るべき行動といった大きな括りの部分など、幅広く学ぶことが出来ました。

 

BCPや防災の重要性へは、実際に被災したり、既にBCPを作成している会社でないと理解は難しいかもしれません。経済的な面だけに限れば、直接的な利益は生みませんし、コストと時間を多く浪費する取組だからです。しかし、対策をしているかどうかで業務の復旧までに掛かる時間は何カ月単位も縮まりますし、復旧までの時間と費用は比例するので、会社の経営にも大きく影響する事になります。また、いざという時に会社がスムーズに対応できずにいると、環境・給与という2つの面で従業員の生活が危ぶまれますし、士気の低下や不信感、そして離職といった不利益を招きます。そういった要素から、災害時に会社が存続できるかどうかの境目となる取り組みがBCPなのだとも言えます。

 

BCPを策定できていない会社というのは未だ多く存在します。しかし、経済省の調査では、中小企業でBCPを意識する会社は確実に増えており、売上だけではなく就職活動等においても同業他社との差を生む要因になりつつあると結果が出ています。また、大企業の大部分はBCPを用意しており、専用の部署や会社独自のアプリケーションの制作(社員の安否や自宅待機の指示を行う)、そして定期的な訓練の実施等といった規模の大きい取組をしているそうです。近い将来、もしくは明日にでも、採用面接で求職者に「御社ではBCPについてどのような取り組みをされていますか?」と質問されるかもしれません。その時、具体的な対策や今後の見通しを応えられるか否かで、会社の印象は大きく変わるでしょう。

 

以上

 

 

 

 

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